16.明日から休業という場面
- Dad.K
- 2018年3月10日
- 読了時間: 3分

生後一ヶ月で引越しすることとなった『ちゃー』と私達家族ですが、引越しする前に、育児休業を取得するため、業務の引継ぎと挨拶回りが必要でした。
担当している業務は、様々なことが原因となって必ずしも順調に進んでいるわけではなかったのですが、それでもある種の区切りがよい時期でもありました。
ただそうは言っても自分が引き受けていた業務を同僚にやってもらわなければなりませんので、引継ぎ書を作成し、影響を最小限に留める努力はしました。(それでも職場の皆様に多大な負担を掛けていることを思うと、感謝してもしきれません。)
そして、あっという間に月日は流れ、業務最終日に挨拶をさせていただくことになりました。
部署を異動するときも挨拶をしますが、今回ほど緊張する挨拶は初めてでした。育児のためとはいえ、なんせ一年にも及ぶ長期に渡り休業するわけですから。女性の育児休業は先駆者のお陰で市民権を得ていますが、男性の育児休業についてはまだまだです。
短期でさえも少ないのに、長期間となると、それはもう変人と思われてもおかしくないでしょう。
私自身、目立ったことをするタイプではなく、協調性を大事にする人間だと自負しています。だからこれまで社会常識から外れたことをやってきませんでした。
田舎の進学校をでて、都会の大学に通い、就職して、一度転職して。よくあるありきたりの人生です。親も会社員ですので、革新性よりも協調性が大事だと育てられました。
そんな私が、取得率が0.1%程度の男性の長期育児休業を取得する。しかも20代ではなくアラフォーとなり、そこそこ担う業務も増えているなかです。
そして、実際、職場の皆さんに(一時の)お別れの挨拶をしました。
声がでなくなりました。正確に言えば出てはいるのですが、かすれて今にも消えてしまいそうな声しかでませんでした。
自分で育児休業については、もちろん強制されたわけではなく、家族に相談しながら自分で決めたことですし、上司も温かく見守ってくれる状況だったので、胸を張って休業できるはずです。
それなのに、なぜか声がでない。それどころか涙が流れそうになる。情けない話ですが、職場の同僚に掛ける負担の重さ、常識から逸脱することへの恐怖心、社会という群れから離れてしまう不安が入り混じった心境の結果です。
頭では男の育休のパイオニアとなって、少子化対策の試金石となってやるという意気込みがあるのですが、それでも実際は怖くて仕方がない小心者です。我ながらカッコ悪い。。。
それでも何とか挨拶を済ませ、二日後に九州へ引越すことになりました。
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