14.新生児室とNICU
- Dad.K
- 2018年2月15日
- 読了時間: 3分
更新日:2018年2月21日

『ちゃー』は何の問題もなく、神がかっている担当医に取り上げされました(笑)。
産まれたら、普通赤ちゃんは新生児室に連れて行かれます。『ちゃー』は幸いなことに何も問題がなかったので、そのまま新生児室に行きました。
そして母子同室が基本スタイルの病院だったので、新生児室にもずっといるわけではなく、私が新生児室に入ったのはたったの1回だけでした。それなので、最近の出来事にもかかわらず、室内の様子の記憶があまりありません。
幸いにして問題がなかった新生児は、どの病院でも同じような流れになるのでしょうが、そうでない場合もあるので、自分の経験を少し紹介します。
問題があった新生児は、新生児室ではなくNICUに連れて行かれます。数年前に産まれた『むー』は早産だったため、NICUに直行でした。
当時は言葉も聞いたことなかったのですが、NICUとは、集中治療室を意味するICUの新生児版です。つまり新生児を集中的に治療する部屋なので、通常の新生児室にはない保育器があり、専用の医療着を身につけて入室します。
感染症や室温に気を使った保育器は、母親の胎内を限りなく再現したものです。この保育器と医者や看護師などのスタッフにより、通常よりも早く産まれてた赤ちゃんをケアする場所がNICUという場所です。
NICUがある病院は限られていて、さらに保育器の数もスタッフの数も少ないために、NICUでの治療がある程度終えて状態が安定してきたら、今度はGCUという保育器がない治療室に行きます。
『むー』も数日間NICUで過ごした後に、GCUに引越ししました。本当はもっとNICUの保育器に入っていた方が安心なのでしょうが、数に限りがあって次の赤ちゃんが控えているため仕方ありません。
GCUは新生児室とほとんど変わりない雰囲気ですが、NICUは集中治療室なだけあって、なかなか普段は見れない赤ちゃんで一杯です。基本的には通常よりも早く産まれたせいで低体重の赤ちゃんが多くいます。
『むー』は出生体重が1500gに満たない「極低出生体重児」でしたが、そんな小柄な『むー』よりもさらに小さい赤ちゃんもいました。出生体重が1000g未満の「超低出生体重児」と呼ばれている赤ちゃんです。
『むー』でさえかなり小さいと思いましたが、超低出生体重児の赤ちゃんはそれは、それは小さくて。。。それでも懸命に呼吸をしていました。大きくなろうと必死に生きようとしているようでした。
また、NICUには、低体重児だけではなく、他の疾患を持った赤ちゃんもいました。一番印象的だったのは「水頭症」の赤ちゃんです。
体は赤ちゃんなのですが、頭が大人よりも大きくて、目がギョロっとしていました。その赤ちゃんと目が合った時には思わず目を背けてしまいした。
その赤ちゃんの両親は今時の若い夫婦で、双子ちゃんだったのですが、1人の赤ちゃんが水頭症だったようです。NICUで赤ちゃんを眺めているお父さんは、他者を寄せ付けない殺伐とした雰囲気がありました。
また、若い夫婦が院内で口げんかをしているところを見かけたこともあります。『むー』は2ヶ月近く病院にお世話になりましたが、病院には普段は見かけることのない様々な光景がありました。
幸い『ちゃー』はNICUにもGCUにも入ることなく退院したので、入院時のことはそれほど憶えていませんが、予定どおり出産できて、予定通り退院できるということは、決して当たり前のことではないんだと実感しました。
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