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子育て費用総額=5,000万円/人

  • 執筆者の写真: dad-k1
    dad-k1
  • 2017年5月7日
  • 読了時間: 3分

子育てはお金がかかる。

その費用が少子化の大きな要因になっていることは間違いない。ではどれくらいかかるか。子どもが成人するまでは100万円単位ではなく1,000万円単位で費用がかかる。よく教育費が話題になるが、子どもを育てるにはその他に衣食住を満たさなければならない。そう考えると子育て費用は大きく三つに分けられる。

1.養育費(食費、衣料費、おもちゃなど)

2.教育費(習い事、学費など)

3.住居費(夫婦二人暮らしに比較して上乗せされる費用)

信じられないかもしれないがこの三つの総額がなんと、子ども一人あたり約5,000万円もかかる。

これはお受験をして小学校から私立校に通わせ、タワーマンションに住んだ場合の総額ではない。都内で標準的に掛かる費用だ。地方に住んでいる場合や、実家で祖父母と同居している場合は住居費が安くなるが、それでも驚くほど費用は掛かる。

三大費用の内訳を記載すると

1.養育費=約1,640万円(AIU保険試算)

【内訳】

 出産・育児費     約91万円

 食費         約671万円

 衣料費       約141万円

 医療・美容費    約193万円

 おこづかい     約451万円

 私物費        約93万円

2.教育費=約1,900万円(高校・大学が私立文系の場合)

【内訳】

 保育園       約300万円

 公立小学校     約300万円

 公立中学校     約200万円

 私立高校     約500万円

 私立大学(文系) 約600万円

3.住居費=約1,500万円

【内訳】

 5万円×12ヶ月×25年 (2DK⇒2LDKの家賃増加分)

三つを合計すると

1.養育費1,640万円 + 2.教育費1,900万円 + 住居費1,500万円 =5,040万円

となる。

最近は医療費や高校授業料の補助などがあるので、5,000万円全て自己負担というわけではないが、相当な費用である。

東京近郊ではさらに中学受験も盛んなことから、中学校も私立だとさらに+500万円(進学塾費含む)は掛かる。大学が理系の場合は+150万円と、どのコースを選ぶかで総額が違ってくる。

子育て総額が5,000万円/人なので、2人だと1億円の支出ということになる。さらに世代間の社会保障制度の偏りのせいで、将来世代の社会保障制度損益=(負担-受益)は約1億円という試算もある(法政大学小黒教授試算)。つまり、( 子育て費用 + 社会保障制度損益 )で2億円近くの支出となる。

サラリーマンの手取り生涯賃金が2億円だとすると、一人分の稼ぎがそれに消えてしまう。そうなると、昔は専業主婦ができた世帯も、今では共働きでないとやっていなけないことになる。もしくは子どもを設けないかどちらかだ。それくらいに子育てには費用がかかり、なおかつ少子化が進めば進むほどその費用は増していく。

子育ては、将来人材の育成という社会貢献に寄与しているわけなので、もっと手厚い補助で支援すべきだし、増しては子だくさんの家庭は社会からもっと賞賛されてもよい。

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