top of page

人口爆発が続く世界と、人口減少が続く日本

  • 執筆者の写真: dad-k1
    dad-k1
  • 2017年6月27日
  • 読了時間: 3分

日本、韓国、ギリシャ、スペイン、イタリア、ドイツ、....

少子化問題に直面している国は日本だけではない。先進国は一部の例外を除けば、どこも似たような状況だ。先進国では晩婚化や、教育コストの増大、価値観の多様化などにより、子どもを多く持つことを望まない。 

しかし、世界を見れば、先進国は一部に過ぎずに、インドやアフリカ諸国では未だに爆発的に人口が増えている。現在の世界人口は約70億人であるが、2050年には90億人を突破すると言われている。

増えすぎる人口もまた、様々な問題を引き起こす。食料・水・石油・石炭などの資源の需要が高まることで、供給が追いつかなくなる可能性が生じたり、無秩序な開発により地球環境にも悪影響を及ぼす。

先進国のように都市が洗練化されると人口増加は止まり、やがて人口減少社会に移行する。実は先進国の人口減少は、爆発的に増えている人口に歯止めをかける自然作用という見方もある(それを神の仕業という言い方もできる)。

これまでの人類の歴史を振り返ると、戦争や疫病により人口が一定に保たれていたという面がある。ただ、最近では医学の発達と、国際機関が機能し、人権問題の高まりなどにより大規模な戦争は起こらなくなった(しかし内戦や宗教対立などの紛争は絶えない。)ので、人口爆発問題が生じている。

それならば、先進国の人口減少分を、途上国から補えばよいのではないかという意見もあるが、人は言語や宗教観、道徳観など規範とする価値観が異なるので、一筋縄ではいかない。米国やドイツでは移民を積極的に受け入れていたが、移民との価値観の対立もあり、今では受け入れには慎重になっている。

また、人口爆発で資源が枯渇するのであれば、先進国の人口減少は少しでもそれを緩和するために役にたっているということを言う人もいるかもしれないが、それはお人よし過ぎるだろう。

基本的には、地球上の生物は生存競争のなかで生きており、現在人も例外ではない。まずは、自分、家族、親戚など身近な人間の生存を優先されるだろうし、次は地域につながり、やがて国家という枠組みに行き着く。

国家の繁栄が、全ての国民の繁栄に直接つながるわけではないが、結構な割合で影響を受ける。尖閣諸島や竹島、慰安婦像問題など、周辺諸国との対立が常に存在し、その言動ひとつひとつに苛立ちや憤りを感じる人も多いだろう。北朝鮮の核開発とミサイル発射は、もしかすると最悪のケースでは戦争に発展し兼ねない深刻な問題だ。

平穏なときは国家という枠組みを意識しないだろうが、一旦有事の状況になると、否応無く個人の幸せが国家と切り離せなくなる。

そして極端な人口減少は、経済状況や防衛力などのパワーバランスに影響を与え、特に軍事力をも持った発展途上国などは、その先進国の資産を奪おうとすることも大いに考えられる。それはこれまでの歴史が物語っているし、本質的には現代も同じ状況だ。

経済力や防衛力強化のために子どもを増やせというのは、富国強兵を掲げてた近代的な考えであり、そのために無理やり結婚させたりする世の中は御免だが、人口減少を軽視していると、個人の幸福が奪われかねない状況になることも忘れてはならないだろう。

Comments


RECENT POST
bottom of page